パブ発祥の地!【イギリスビールの特徴】

イギリスはパブ発祥の地といわれている。そんなイギリスのビールはどうなっているのか、紹介していこう。

イギリスではエールビールが主流となっているのが特徴

イギリスではエールビールが主流となっている。

エールビールとは、エール酵母と呼ばれる上面発酵酵母を使用して作られたビールのこと。20℃くらいの温度で発酵させ、香りが豊かで味わい深いのが特徴だ。

ビールというよりはワインのように香りを楽しむことができるようになっているので、料理によってエールビールの種類を選ぶという楽しさがある。この料理にはこのビールなど、自分の好みに合わせて選んでみよう。

イギリスではビールをパブで飲む習慣が根付いている

イギリスでは、パブでビールを飲むのが習慣となっている。パブとは簡単にいえば酒場のことだ。

ただの酒場というよりは、社交場的な意味合いもあるので、多くの人と交流しながらお酒を楽しむ場所、といった方がイメージしやすいだろう。

パブのビールは市販のビールとはまた違った楽しさがある。それはパブの醍醐味ともいわれているカスクコンディションのビールだ。

これは濾過や熱処理による殺菌を行わないビールのこと。カスクコンディションビールは繊細な品質管理が求められるが、上質なものは市販のビールでは味わえないほどのものとなっているのだ。

飲み頃を見極めるためには、パブの腕が良くなければならない。少しでも見誤れば、上質なカスクコンディションビールとは言えなくなってしまうからだ。

イギリスビールの歴史

イギリスのビールの歴史は古く、伝わったのは紀元前1世紀頃。当時のイギリスではワインは高級な飲み物とされており、一般庶民が飲む飲み物はエールであったとされている。

5世紀になるとキリスト教の布教が始まり、各地に修道院や教会が建てられた。修道院や教会には訪問者のための施設が設けられており、そこで飲食をすることが可能だった。これが現在のパブの前身となるのだ。

当時のイギリスではエールが必需品であったといわれている。そのため家庭を守る女性はエールの醸造を行っていたのだ。現在で言うおふくろの味のようなもので、娘が母親から家庭のエールの醸造技術を学び、自分の家庭へと受け継いでいくという習慣もあったようだ。

このような習慣があったためか、女性はエールの醸造技術に優れていた。このような女性をエールワイフと呼んでいた。

エールワイフたちは自分で酒場のようなものを開き、そこでエールを提供していた。しかし中にはエールに混ぜ物をしてお客さんを酔わせ、金品を盗むといった人たちもいたため、エールワイフを魔女と比喩して不正行為を働いたら火刑にすることもあったようだ。

イギリスのビールにホップが使用されたのは15世紀頃になる。ドイツでは11世紀の時点で使われていたが、およそ4世紀ほど後にイギリスでは使われるようになったのだ。

しかし、ホップを使ったビールが普及し始めたのはさらに後の17世紀頃だった。当時はホップは毒物だという認識もあったため、普及が遅れていたようだ。

18世紀にはポーターと呼ばれるビールが人気を集めていた。これは古くなったビールと新しいビールなどを混ぜ合わせたもので、荷運び労働者(ポーター)に人気があったことからそう呼ばれたようだ。

しかし第一次世界大戦や第二次世界大戦がはじまると、ビールの消費も下がってしまい、醸造所も閉鎖し始めるようになった。戦後は逆に需要が増えていき、パブやビールがイギリスらしさであるということになり、再び普及し始めるようになるのだ。

イギリスの代表的なビール【まとめ】

イギリスの代表的なビールを紹介しよう。

ギネス(Guinness)

1756年に創業されたビール会社だ。
スタウトと呼ばれる、黒い色のビールを主に製造している。苦みや酸味が強いのが特徴で、アルコール度数も一般的なビールに比べると高めだ。

しかしその分カロリーはラガービールと比べると低めになっているので、カロリーが気になる人にはおすすめのビールとなっている。

ギネスを美味しく飲むには、ビールをグラスに注いだ後に2分ほど待ってから飲む方法がある。こうすることで、泡のクリーミーな味わいを楽しむことができるのだ。

また、生卵を入れて飲んだり、普通のビールで割って飲むという飲み方もある。こちらもぜひ一度試してみてはいかがだろうか。

ロンドンプライド(London Pride)

パブを経営している醸造所で作られているビールだ。

味わいは軽めではあるものの、果実のほんのりとした香りがある。キャラメルのような匂いや味わいもあり、なめらかでクセがないビールとなっている。

ビールはグビグビ飲むのが醍醐味ではあるが、このビールはゆっくり飲んだ方がその味わいを楽しむことができる。日本のビールとは少し違った味わいになっているので、ぜひとも飲んでみてほしい。

ホブゴブリン(Hobgoblin)

魔女のようなゴブリンが描かれているラベルが特徴のビールだ。

チョコレートモルトというモルトが使われている、珍しいビールだ。チョコレートモルトというのはチョコレートを使用せずにビールの原料のみでチョコレートの味わいを再現したもので、まさにチョコレートを味わっているかのような風味を感じることができる。

香りにはほんのりとした甘さが感じられ、まさにチョコレートのようなものとなっている。味わいは苦みが弱く、フルーツなどにも良く合うビールだ。